コロナウイルスの影響も収まりつつあり、旅行需要も高まってきました。
政府の水際対策の緩和次第では、一気に外国人観光客も増える可能性もあります。
そのような状況下で事業者間での新陳代謝が緩やかに行われているようで、コロナ渦中で撤退した事業者から引き継ぎの話が時々あります。
引き継ぎ時の注意点についてQA形式で質問にお応えしたいと思います。
目次
Q:現在の許可・届け出をそのまま引き継げないか?
A:法人での吸収合併等同一性が保たれない場合、新事業者にて新規に許可申請・届出を行う必要があります。その場合は新事業者側で新規申請、旧事業者側では廃業の手続きとなります。
個人間での譲渡の場合は当然上記の手続きとなります。その他、賃貸物件では賃貸借契約の契約内容の見直しや新規契約などオーナー側との話し合いも必要になります。
Q:ゲストの引き継ぎは?
A:各OTA経由の予約であれば、新事業者に引き継げないなどのルールが有る場合が多いです。その場合は事前にキャンセル処理などを行う必要があります。むやみに予約を増やしてしまうと、引き継ぎ時にトラブルになることも多いので、いつまで予約をとるかなど事前に決めておくのが良いと思います。
Q:新規で許可・届出を行う場合の注意点は?
A:基本的に、はじめて新規申請する場合と代わりがないため、各書類や消防法・建築基準法への適合など含め事前に確認しておく必要があります。以下にいくつか例を上げておきます。
・消防設備の点検が行われていなかった
・防火管理者を変更する必要があった
・増築やリフォームで建築基準法上違法状態になっている
・ハウスルールやチェックイン手順が変更になったのにゲストに通知する書面などが古いまま
・新たな管理事務所の確保ができない
私が関わっている福岡の施設でも国内需要の回復が少しづつ見えてきているため、今後の観光需要増加に向けて宿泊施設のリニューアルが本格化しそうな気がしています。