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【2022年版】民泊スタートアップガイド①民泊のはじめ方

【2022年版】民泊スタートアップガイド①民泊のはじめ方

「これから民泊を始めてみよう」とお考えの方に民泊の概要から開業時にクリアしていく内容の流れをできるだけわかりやすく、まとめてみました。

私自身行政書士として200件を超える相談を受けてきた実績と実際に自ら民泊事業に取り組んだ経験から、単なる法律の説明だけでなく実践的でリアルな情報をお伝えしたいと思い作成しました。

民泊の面白いところは、事業であることだと思います。
この数年でもコロナウイルスの世界的流行やウクライナでの戦争など大きな変化があり、それまでの常識を覆すことが多数おきました。

正解のない事業だからこそ、試行錯誤して取り組むことで結果に結びつくものです。
田舎でもう使うことはないだろうと思っていた空き家を民泊にしたところ泊まってくれる人ができて感動したり、ゲストと直接ふれ合い喜んでくれたときなどは想像以上に嬉しいことです。
もちろん収益性が確保できてくることで、経済面のメリットもあります。

既に民泊事業に取り組んでいる方にも基礎を見直すことによって、これからの戦略を再考してみるきっかけになれば幸いです。

第1章 民泊とは?民泊を始めるメリットとイメージをつかむ

1-1 ホテルや旅館以外に一般の住宅を活用した宿泊業が可能になった

日本においては、観光立国を目指すべくインバウンド旅行者の受入を強化していきました。
「爆買い」という言葉も流行り、年々東京オリンピックを見据えた宿泊施設の不足を補填するため、2018年6月15日に住宅宿泊事業法が施行され一般住宅での民泊が解禁されました。

外国の知らない人の家に泊まるというのは、一見ハードルが高いように見えますが、一般的な日本人が住んでいる住宅に宿泊できる点は訪日外国人にとって想像以上に魅力的なようです。
特に2回・3回…と繰り返し来日される方にとっては、より日本人の暮らしを体験してみたいという欲求が強くなる傾向にあるように思います。

私自身も民泊運営を行う中で、トイレのウォシュレットやお風呂の自動給湯器、エアコンなど日本人にとっては当たり前のものが、意外にも驚かれることが度々ありました。

1-2 今までの民泊歴史

まだ浅い民泊の歴史ですが、主なできごとを簡単に振り返ってみます。

2008年頃

airbnbが日本でサービススタート。手軽に空き物件を貸し出しできるサービスとして人気を得る。

2016年

12月 国家戦略特別区域法に基づく旅館業法の特例としていわゆる「特区民泊」が誕生。
宿泊日数制限も2泊3日以上9泊10日までとなり柔軟な宿泊予約が可能となった。

2018年

1月 全国初となる自治体として東京都大田区が特区民泊の取組みを開始。
airbnbでの収益性の高さなどから旅館業法の許可取得が難しいケースでも合法的に民泊運用ができることに注目が集まる。

その後2020年までに大阪府・北九州市・新潟市・千葉市等の自治体が取組み開始。

6月15日 住宅宿泊事業法が施行

特区民泊が地域限定的であったものに対し、本法が全国対象となったことをきっかけに民泊に取り組む個人や事業者が急増。
各メディアでも連日取り上げられ民泊ブームが始まる。

旅館業法改正
一方で旅館業法も同時に改正。ホテルと旅館の区別が統合。
最低客室数が1部屋から可能となり玄関帳場の規定も改正。民泊スタイルにあった内容となった。
同時に罰則規定も強化。無許可運営を続ける事業者の摘発や、住宅街での民泊に対し地元住民の反対などの問題も各地で発生する。

2019年

インバウンド需要が急拡大。届出数も急増し民泊プレーヤーが次々に現れる。
大手不動産会社等の法人参入も目立つようになり、
一気に民泊の熱が過熱。

2020年

  • 国内初のコロナウイルス感染者を確認

    その後世界中でコロナウイルスの蔓延により海外渡航の制限が始まる。
    4月以降はインバウンド客の激減、国内でも自粛制限などの影響により経営難となる事業者が急増。
  • Go to トラベル事業の開始

    事業開始をするもコロナウイルスの蔓延を受け途中で中止に、その後感染者数が減少したタイミングで一旦再開するも再度中止となる。

2021年

  • 県民割など各地で国内マイクロツーリズム向け観光支援開始。
  • 国や各自治体による融資や感染症対策補助金など事業者支援が活発になる。

2022年

  • コロナウイルスの感染者数減少に伴い外国人入国者の水際対策の緩和。
  • 10月 全国旅行支援スタート。

 

1-3 今後の民泊動向

コロナ前に急上昇した住宅宿泊事業者の届出数はおよそ1/3近くが廃業し、18,000程度になりました。

感染者数減少に伴い国内需要は回復しつつあるものの、2022年10月時点での外国人宿泊者数は2019年比で10%前後しかありません。
新築ホテルの宿泊金額が1泊数千円となっていることや、今後ホテル再開・新規オープンなどを考えると、油断はできない状況です。

宿泊のジャンルで考えると、コロナ渦中でブームとなったキャンプやアウトドアが引き続き人気です。

施設のコンセプトも大事ですが、今後は宿を中心としたアクティビティを提案できることや、自分の家のようにくつろげる民泊ならでの楽しみ方を組み合わせた考え方が外国人にも日本人にも響くのではないかと思っています。

第2章 民泊に適した物件とは

2-1 物件タイプ別のメリット・デメリット

賃貸物件・自己所有の分譲マンション・戸建ての3つに分けてそれぞれのメリット、デメリットについて見ていきたいと思います。
相談事例より代表的なものを挙げていますが、個別の物件や状況によって異なる場合があります。

賃貸物件

メリット

  • 物件購入に比べイニシャルコストが下がり始めやすくなる。
  • 固定資産税や大規模修繕費用の積み立てなどは必要がない。(物件にもよる)
  • 不採算時に比較的撤退しやすい。

デメリット

  • 民泊が稼働していなくても賃料は支払い続ける必要があるため、月間収支がマイナスになる可能性がある。
  • 入退去時の費用(原状回復費用含む)、更新手数料なども発生。
  • 大きく手を加えたい場合は所有者の承諾が都度必要となる。

分譲マンション(自己所有)

メリット

  • 分譲マンションは比較的規模が大きい物件が多く、ホテルのような門構えの物件も多いため、重厚感があり、物件も見つけやすい。
  • 最近のマンションであれば設備も充実しており、セカンドハウス的な感じで長期滞在も充実して過ごせる。

デメリット

  • ほとんどの物件では管理規約があり、民泊禁止となっている事が多い。民泊利用するためには管理組合の承諾が必要となる。
  • ほとんどが住居用であるため、同フロアの住民とトラブルが起こるとその後の運営に影響がでることも。
  • 消防法への対応において、管理組合側との交渉が必要な場面もある。

戸建て(自己所有)

メリット

  • 自由に改装工事が行えるため、より個性的な部屋づくりが楽しめる。
  • 上下の騒音をあまり気にすることなく使用できる。
  • 広く利用できるため、ファミリーやグループでの利用もしやすい。

デメリット

  • 古い空き家再生などリフォーム内容によっては費用がかさむ。
  • 200㎡を超えると用途変更の確認申請が必要となる。

2-2 民泊ができない地域もある

旅館業では都市計画法上の用途地域によって営業可能な地域が決まっています。
住居専用地域、工業地域等では行なえません。

一方で、特区民泊は、可能なエリアが指定されているためそのエリアに限定されます。

住宅宿泊事業では全国で民泊が可能ですが、条例によって制限を設けることができるため自治体によって判断が分かれます。
混乱するポイントですが、詳細はこちらの記事を御覧ください。

用途地域って何?

2-3 運営スタイルによってクリアする規制を考える

地域規制もあるため既存物件の活用では、まず民泊を行なう物件地域によって法令の規制を調べ、選択肢を知ることからはじめるのが良いでしょう。
また投資コストも住宅宿泊として空き家や空きマンションを有効活用したいのか、旅館業として本格的に運営を行なうのかで異なってくると思います。

飲食店併用型などを計画する場合は、飲食業許可を取得するための2槽シンクの設置や、手洗い場など設備面で追加になることがあるため、居室スペースとの兼ね合いに注意したい。

2-4 事業計画を立てよう

物件や規制などを考えある程度方針が固まったら、事業計画を立ててみるのがおすすめです。

  • イニシャルコストをどれくらいかけられるか
  • 売上から運営経費(ランニングコスト)を差し引いた利益はいくら残るのか
  • イニシャルコストを回収するにはどの程度かかるか(利益が出るタイミングはいつか)
  • 目標とする利益(手残り) 等

エクセルやスプレッドシートで2〜5年分程ざっとつくってみましょう。

また収益面だけでなく、定性的な目標を定めていくのもモチベーションアップのコツです。

  • どのようなコンセプトの宿にするか
  • どのようなお客さんに来てほしいか
  • 自分自身が楽しみながら運営できるか 等

個人的には「自分が楽しみながらできるか」という点について最も重要視しています。
試行錯誤して結果が出たとき、ゲストの口コミに嬉しい言葉があったときなどは他人任せの投資とは違う達成感や喜び、発見があるものだと感じます。

コロナ渦中で目立ったコンセプト

テレワークルーム
コロナ渦でテレワークが普及したことから、テレワーク環境が無い方向けに専用デスク、Wi-Fi、大型モニター、ヘッドセットなどをセットアップしたお部屋。

お試し同棲ルーム
未婚カップルのお試し同棲をコンセプトにした部屋。家具家電などが揃っている民泊ならではで、新婚生活を体験できることで人気に。

宅飲みルーム
飲食店の時短営業が多くなる中、時間を気にせず家族や職場仲間などで飲食を楽しめることをコンセプトにしたお部屋。

生活改善型健康ルーム
生活習慣を改善するためのプログラムがあるお部屋。
自宅ではできない規則正しい生活を送るための医師による食事や運動などを監修したお部屋。

長くなったので…続きは民泊スタートアップガイド②をご覧ください。

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